《後味の悪い話》高野山

後味の悪い話
「スポンサーリンク」

後味の悪い話 PART3

837 :kebi:02/04/30 18:28
高野山のお話。

ちっと昔、関西の朱T院大学の映研部員が8ミリカメラ持って、わざわざ高野山まで来ましたとさ。
「おっひさ~。高野にうぇるかむ」
「おう久しぶり!。案内とお泊まりよろしく~」
「ん~、それは構わんが、車にそんな機材積んで。何するん?」
「心霊映画を撮りましゅ!」
「あい変わらず悪趣味・・・。勝手にやれ」
「オス!」

とりあえず、高野人は関西人を自分の下宿に案内。
その後、知人の高野山大学の映研部長を紹介。
高野の居酒屋『M』でダベってた。
関西人「高野って夜まで開いてる店少ないな~」
高野人「そんなもんやて」
高野映研「しかし、ほんまにわざわざ心霊撮りに来たん?よ~やるわ~」
関西人「俺はやるね!雰囲気出す為に8ミリで撮るし」
高野人「ほんまよ~やるね。俺なら罰ゲームでも、よ~やらん」
高野映研「でも、心霊ねぇ?ヤンキーならいっぱいおる町なんやけどなぁ」
関西人「ねぇ、お二人とも。この町に住んでんやったら、経験あるやろ、幽霊。見た?」
高野人「全く」
高野映研「さっぱり」
関西人「なら、一番ヤバそうな寺、とかは?」
高野人「S宝院。ホモが多い」
高野映研「C松院。あそこはOOOが放火魔」
関西人「コワ!・・・ってオイ!やっぱそんなもんなん?なら霊が出やすい場所とか・・は?」
高野人「そりゃ奥の院やろ。墓ばっかやし、首吊りの木とかあるしな」
高野映研「俺は大門を強く推すね。特に夜」
関西人「ん~。実はフィルム、あんま持ってきてないんよ。一発勝負したいんやけど・・・」
高野人「まじ?撮った後、自分とこの大学まで帰って確認すんのやろ?そら~しんどいな」
高野映研「ん?映写機くらいならウチの大学にもあるで。使わしたるから」
関西人「マジ?あんがと。ん~ほな、今夜は君んトコの部屋にお世話になるわ~」
高野映研「明日、後輩に運転手させて案内するわ。8ミリで照明も無いなら、昼に撮るがえ~やろ」
関西人「ウス!お世話になります!」

839 :kebi:02/04/30 18:51

関西人「一晩泊まったのに、何も起きんかった。怪奇現象」
全員「当たり前じゃ!」
高野人「な~こいつ勘違いしとるで。つーか、高野のイメージってこんなんか?」
映研後輩「・・・自分も、こっち来るまでは、本気で心霊スポットかと」
高野映研「ほんなら、こっち来てからは?」
映研後輩「ただの田舎」
高野人「そりゃそーだ。あ、今日は事情通に聞いて来た、とっておきのスポットにご案内~」
関西人「どこ?それ。どんなトコ?」
高野人「何か、昔処刑場やったとかゆーとこがあるみたいよ。首切り場ってゆーとこ」
高野映研「くびきりば?あ~聞いた事はあるが、場所知らん」
高野人「ん~。なんか、中の橋の手前にあるんやて。運転よろしゅ~。
あ、一応説明するが、奥の院への入り口が一の橋。出口が中の橋っつ~ねん」
関西人「ふ~ん」
高野人「よっしゃ~!高野山大学特製!首掛け袈裟と般若心経入り学生手帳!装備完了せよ!」
高野映研&映研後輩「装備完了いたしました!」
関西人「・・・・俺は?」

843 :kebi:02/04/30 19:22

映研後輩「中の橋ってここっすよね?別になんもないっすけど?」
高野人「ん。ほんなら、一の橋の向かってゆっくり進んでくれ。
途中で右の方に、石垣の途切れたトコとこがあって、そっから入るよろし」
映研後輩「ないっすよ。・・・あ、マジであった。停車しま~す」
高野人「んでは、出発!」

高野人「到着!って。あれ?狭いな。なんか慰霊碑みたいなのしかないし」
関西人「大きな池の中のど真ん中に慰霊碑か。いわくありげや~」
高野映研「撮る、か?ココでマジ良いか?」
関西人「ウス!ここで撮りま~す。・・・キャメラ作動!」
ジコジコジコジコジコジコジコジコジコジコジコジコ・・・・・・・
関西人「はぁ・・・。完了。薄暗いから、ちゃんと映ってるか不安・・・」
高野映研「ほんならウチんトコ部室来て見てみよか?
映ってなかったら、俺のインスタントカメラやるから、それで悪あがきしてみても良いし」
関西人「よろしくお願いします!」

高野映研「ほんならイクで~。コーラとポテチをご用意下さい~」
高野人「ええから、はよ映写機動かせよ!」
カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ
高野人「こ!これは!・・・えー風景やな・・・」
関西人「画面暗い!・・はぁ。骨折り損」
映研後輩「何事も経験っすよ~~」
高野映研「ん?湖、波立ってる?水面が、ゆれて・・・る」

845 :kebi:02/04/30 19:44
関西人「ははっ。女の顔が見えるわ。水面に。なぁ、見えへん?見えへん?」
高野人「ん~。見、え、る、わい。俺にも」
映研後輩「ヤバく、ないっすか? マジ」
高野映研「・・・・・」
水面に女の後ろ姿が映っている。ほぼ全身が。ひざから下は見えない。
関西人「髪、長いな。長いよな?腰まで伸びてる・・・よーに見える」
映研後輩「・・・見えます」

カタカヤジジジジジジ——————
高野人「おしま~い。こんだけ?てーか、大収穫・・・だよ、な」
高野映研「ちと待て、おい、もっかい再生。
インスタントカメラ持ってきてるから、画面を撮る。証拠写真や。なんか、ヤバそうやし」
映研後輩「はい」
カタカタカタカタカタカタカタ

847 :kebi:02/04/30 19:53
関西人「耳が見える?あれ?さっき見えてた」
映研後輩「なんか、さっきと角度違いません?」
高野人「ちっとずつ・・・動いてる!?振り向こうとしてんのか!!!」
高野映研「おい!!電気つけろ!!映写機止めろ!!」
全員で部室全体の灯りをつけ、窓を全開にし、ドアまで開け放って、フィルムは全てまき戻した。
高野映研はフィルムを機器から取り外すと、ガムテープでグルグル巻きにした。
高野映研「悪い、このフィルム処分するで」
関西人「・・・ん。頼むわ」
高野人「どうする?高野山で嘘抜きで御祓いしてくれるトコゆーたら・・・」
高野映研「桜池院。あそこが一番信用できるらしいわ。頼んでみる。ダメなら、焼く」
関西人「頼むわ。も、どーでもいーから」

一週間後、電話で。
関西人「お久。で、アレ、どーなった。はよ教えて。結果」
高野人「ん~。実は、高野映研のヤツに任せてたんやが、あいつなぁ・・・」
関西人「なんや、なんかあったんか!?」
高野人「実は、御祓いにはえらい金かかるらしいゆーて、結局御祓いは、せんかったらしい」
関西人「げ!マジ!そんなら、あのフィルムは!?」
高野人「立教大の映研に売ったってさ」
関西人「はぁ!!??」

自分が聞いた話はココまでっす。昔の話らしいけど、マジ話らしいです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました